知っていますか?円形脱毛症について
髪について質問
先生、最近、友達が『円形脱毛症』になったって聞いたんだけど、どんな病気なの?
髪に関する研究家
そうか、お友達がそうなったのか。心配だね。円形脱毛症は、頭の一部分が丸い形に毛が抜け落ちてしまう病気なんだ。10円玉のような形に抜けることが多いから、『10円ハゲ』とも呼ばれるよ。
髪について質問
へえー、10円玉みたいに丸くなるんだ!なんでそんな風になっちゃうの?
髪に関する研究家
実は、自分の体の免疫の力が関係していると考えられているんだけど、詳しい原因はまだよくわかっていないんだ。でも、病気やストレスがきっかけで発症することもあるみたいだよ。
円形脱毛症とは。
頭の一部が円形や楕円形に毛が抜けてしまう病気について説明します。この病気は、男性だけでなく、女性や子供もかかる可能性があります。自分の体の免疫の働きが関係していると考えられています。よく、「10円ハゲ」とも呼ばれます。
円形脱毛症とは
– 円形脱毛症とは円形脱毛症は、その名の通り、頭皮に円形または楕円形の脱毛斑が生じる病気です。脱毛斑は、まるでコインでくり抜いたかのように、境界がはっきりとしているのが特徴です。大きさは数ミリのものから数センチのものまで様々で、一つだけの場合もあれば、複数箇所に見られることもあります。一般的に、円形脱毛症は、自分の毛髪を異物と誤って攻撃してしまう自己免疫反応によって引き起こされると考えられています。しかし、その正確な原因は完全には解明されていません。ストレスや遺伝、アレルギー、ホルモンバランスの乱れなどが関係している可能性も示唆されています。円形脱毛症は、子供から大人まで、どの年齢層でも発症する可能性があります。多くの場合、特に治療をしなくても数ヶ月から数年で自然に治癒します。しかし、症状が進行すると、頭部全体や全身の毛が抜けてしまうこともあります。もし、ご自身やご家族に円形脱毛症の症状が見られる場合は、自己判断せずに、皮膚科専門医を受診して適切な診断と治療を受けるようにしてください。
項目 | 説明 |
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病気名 | 円形脱毛症 |
症状 | 頭皮に円形または楕円形の脱毛斑が生じる。脱毛斑の境界がはっきりしている。大きさは数ミリから数センチまで様々。一つだけの場合もあれば、複数箇所に見られることもある。 |
原因 | 自己免疫反応によって引き起こされると考えられているが、正確な原因は不明。ストレス、遺伝、アレルギー、ホルモンバランスの乱れなどが関係している可能性も示唆されている。 |
治療法 | 多くの場合、特に治療をしなくても数ヶ月から数年で自然に治癒する。症状が進行すると、頭部全体や全身の毛が抜けてしまうこともあるため、皮膚科専門医を受診して適切な診断と治療を受けることが望ましい。 |
原因
– 原因
円形脱毛症は、その名の通り、頭部の毛が抜け落ちてしまい、コインのような円形の脱毛斑ができてしまう病気です。その原因は、残念ながらまだ完全には解明されていません。しかし、多くの専門家は、私たちの体の免疫システムが深く関わっていると考えています。
通常、免疫システムは、体にとって異物となる細菌やウイルスから体を守る働きをしています。しかし、円形脱毛症の場合、この免疫システムが何らかの理由で、自分の髪の毛を作り出す細胞を「敵」と誤って認識し攻撃してしまうと考えられています。これが自己免疫反応と呼ばれるものです。
自己免疫反応が起こる詳しいメカニズムはまだ研究段階ですが、遺伝的な要因も影響していると考えられています。家族に円形脱毛症の方がいる場合、発症するリスクが高くなるという報告もあります。
また、強いストレスや生活環境の変化がきっかけで発症するケースも少なくありません。過労や睡眠不足、食生活の乱れなども免疫システムに影響を与える可能性があります。
円形脱毛症は、原因がまだ完全には解明されていない病気ではありますが、自己免疫反応、遺伝的要因、そして環境要因などが複雑に絡み合って発症すると考えられています。
症状
– 症状
円形脱毛症で多く見られる症状は、頭皮に円形状に毛が抜けてしまうことです。
抜けてしまう範囲は、始めは小さく、徐々に広がっていく傾向があります。
また、このような脱毛は一箇所だけに現れる場合もありますが、同時に複数の場所で起こることもあります。
基本的には、毛が抜けてしまった部分に痛みやかゆみを感じることはありません。
しかし、人によっては、患部が赤くなる、かゆみが出るなどの症状が出る場合もあります。
症状 | 説明 |
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脱毛 | – 頭皮に円形状に毛が抜ける – 最初は小さく、徐々に広がる – 一箇所の場合も、複数箇所の場合もある |
痛みやかゆみ | – 基本的にはない – 人によっては、患部が赤くなる、かゆみが出る場合もある |
治療方法
– 治療方法
円形脱毛症の治療は、一人ひとりの症状の進行度合い、そして体質や生活背景などを考慮して行われます。そのため、まずは医師による診察が欠かせません。
一般的に、軽度の円形脱毛症に対しては、ステロイド外用薬が処方されることが多いです。これは、頭皮に直接塗布することで炎症を抑え、毛髪の成長を促す効果が期待できます。また、ステロイド外用薬と併用して、毛髪の成長を促進する塗り薬が処方されることもあります。
脱毛斑が複数箇所に見られる、あるいは脱毛斑が拡大していくなど、症状が重い場合には、ステロイドの飲み薬を使用することもあります。
さらに、アレルギー反応が原因と考えられる場合には、局所免疫療法と呼ばれる治療法が行われます。これは、アレルギーの原因となる物質を、薄い濃度で頭皮に塗布していくことで、体の免疫反応を調整し、毛髪の成長を促すことを目的とした治療法です。
その他、紫外線治療や漢方薬など、様々な治療法がありますが、現時点では、円形脱毛症を完全に治す治療法は見つかっていません。
円形脱毛症は、自然に治癒するケースも多く見られます。焦らず、医師の指導の下、根気強く治療を続けることが大切です。
症状 | 治療法 |
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軽度(脱毛斑が少ない、小さい) | – ステロイド外用薬 – 毛髪成長促進の塗り薬 |
中等度~重度(脱毛斑が複数、大きい、拡大していく) | – ステロイド内服薬 – 局所免疫療法 – 紫外線治療 – 漢方薬 |
日常生活での注意点
円形脱毛症は、命に別状がない病気ではありますが、脱毛が目立つために、精神的な負担を感じやすい病気です。もし円形脱毛症と診断された場合は、一人で抱え込まずに、医師やカウンセラーに相談することが大切です。
円形脱毛症は自然に治癒することもありますが、再発する可能性も決して少なくありません。そのため、日頃から、バランスの取れた食事を摂ること、十分な睡眠をとること、適度な運動をすることを心がけ、ストレスを溜めない生活を送ることが大切です。
また、髪型を工夫することで、脱毛部分を目立ちにくくすることもできます。帽子やウィッグの活用も有効な手段です。
円形脱毛症は、周囲の理解とサポートが欠かせない病気です。もし、円形脱毛症の症状が見られる人が周りにいれば、偏見を持たずに温かく見守ってあげてください。そして、悩みや不安を打ち明けやすい雰囲気作りを心がけましょう。
円形脱毛症の特徴 | 対処法 | 周囲ができること |
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命に別状はないが、脱毛が目立つため精神的な負担を感じやすい |
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自然に治癒することもあるが、再発の可能性も少なくない |