ヘアカラーの技法

- オンブレとはオンブレとは、フランス語で「陰影」や「濃淡」を意味する言葉です。ヘアカラーの世界では、根元から毛先にかけて自然な色の変化をつけたスタイルを指します。従来のヘアカラーのように、根元から毛先まで均一に染めるのではなく、グラデーションのように徐々に色を変化させていくのが特徴です。オンブレヘアの魅力は、そのデザインの幅広さにあります。色の境目をぼかして、自然なグラデーションを楽しむこともできますし、あえて境目をはっきりさせて、個性的なツートンカラーを楽しむこともできます。色の組み合わせも自由自在で、暖色系の色でまとめたり、寒色系の色でまとめたり、あるいは全く異なる色を組み合わせてみたりと、自分の好みに合わせてデザインできます。また、オンブレヘアは、髪に立体感を与える効果もあります。明るい色は光を反射しやすく、暗い色は光を吸収しやすいという性質があります。そのため、根元を暗く、毛先を明るくすることで、髪に自然な陰影が生まれ、ボリュームアップして見える効果も期待できます。さらに、オンブレヘアは、比較的伸びてきても目立ちにくいというメリットもあります。従来のヘアカラーの場合、根元と毛先の色の差が大きいため、髪が伸びてくると根元の部分が気になってしまうことがあります。しかし、オンブレヘアは、そもそも根元と毛先に色の差があるため、髪が伸びてきても、自然なグラデーションとして馴染みやすく、頻繁に染め直す必要がありません。

- オキシとは美容院で髪の色を変える施術をする際、「オキシ」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。これは「オキシドール」を短くした言い方で、正式には「過酸化水素水」と呼ばれるものです。 無色透明の液体で、薬局などでも販売されています。オキシドールは、髪の毛の色素を分解する働きがあるため、髪の色を抜いて明るくする効果があります。 また、ただ髪の色を抜くだけでなく、ヘアカラー剤と混ぜることで、ヘアカラー剤に含まれる染料を発色させる力も高めます。 つまり、私たちが思い描く髪色にするためには欠かせないものなのです。薬局などで購入できる市販のヘアカラー剤には、すでにオキシドールが含まれています。しかし、美容院では、お客様一人ひとりの髪質や髪の状態、そしてなりたい髪色に合わせて、オキシドールの濃度を調整するため、より安全に、そして希望通りの髪色を実現することができるのです。