カットライン

カット手法

ヘアスタイルを左右するカットライン:基礎知識とテクニック

- カットラインとは髪を切る時、ハサミを入れる角度や位置によって、様々な形の毛束が生まれます。この、毛束と毛束の境目に見える線のことをカットラインと呼びます。カットラインは、完成する髪型の印象を決める上で、とても大切な要素の一つです。例えば、ボブのように毛先の長さが揃っている髪型では、カットラインが水平で正確であればあるほど、洗練されたシャープな印象になります。逆に、カットラインがぼやけていたり、長さが不揃いだと、どこか野暮ったい印象を与えてしまいます。一方、ウルフカットのように、段差を入れて動きを出す髪型では、カットラインをわざとぼかしたり、長さを不揃いにすることで、軽やかで自然な印象を出すことができます。また、顔周りに長さを残したレイヤーカットの場合、顔まわりに沿って流れるようなカットラインを作ることで、小顔効果も期待できます。このように、カットラインは髪型によって使い分けることで、同じ長さの髪でも全く異なる印象を与えることができます。なりたいイメージに合ったカットラインを理解することが、理想の髪型に近づくための第一歩と言えるでしょう。
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ヘアスタイルの設計図、展開図とは?

聞きなれない言葉かもしれませんが、美容室で使う「展開図」とは、お客様が思い描く理想のヘアスタイルを形にするための、いわば設計図のようなものです。家を建てる際に設計図が欠かせないのと同じように、ヘアスタイルにおいても完成形を具体的にするためのガイドが必要となるのです。この展開図があることで、美容師はカットの行程を明確に理解し、お客様一人ひとりの骨格や髪質に合わせた、より正確で美しいカットを実現することができるようになります。例えば、お客様が「ショートヘアにしたいけれど、ボーイッシュになりすぎるのはちょっと…」と悩んでいたとします。このような場合、言葉だけでイメージを共有しようとしても、なかなか難しいものです。しかし、展開図があれば、仕上がりの髪の長さや毛流れ、ボリュームなどを具体的に示すことができます。お客様は完成イメージを掴みやすくなり、美容師との認識のズレも少なくなります。展開図は、お客様と美容師の架け橋となるコミュニケーションツールとしての役割も担っています。お客様が漠然とイメージしているヘアスタイルを、具体的な形にするための共通認識を生み出すことができるのです。安心して施術を任せられるという安心感にもつながります。このように、展開図は、お客様が本当に満足できるヘアスタイルを実現するために、そして、お客様と美容師の良好なコミュニケーションを生み出すために、非常に重要な役割を担っていると言えるでしょう。