
ヘアカットの基礎知識!スライス線とは?
髪を切る際、私たちは櫛を使って、まるで薄い紙切れのように髪を少量ずつ取り上げていきます。この作業を「スライス」と呼び、スライスによってできた髪の分け目を「スライス線」と呼びます。薄い紙切れのように髪を取り上げることで、毛量を調整したり、微妙な段差を作ったりすることができるのです。このスライス線こそが、ヘアカットにおいて、仕上がりの形や質感を左右する重要な要素の一つと言えるでしょう。
例えば、スライス線を水平に取ると、重めのボブスタイルや、毛先に厚みのあるスタイルを作る際に適しています。一方、スライス線を垂直に取ると、軽やかなレイヤーカットや、動きのあるスタイルに仕上がります。また、スライス線の角度を斜めにしたり、曲線にしたりすることで、より複雑なデザインを施すことも可能です。
熟練したヘアデザイナーは、お客様の髪質や骨格、そしてなりたいイメージに合わせて、スライス線の角度や位置を細かく調整しながら、理想のヘアスタイルを創り上げていきます。そのため、私たちにとってスライス線は、単なる髪の分け目ではなく、デザインを描くための重要な線と言えるのです。