
髪色を左右する「ピグメント」って?
私たち一人ひとりの髪色が違うのは、髪の中に存在する「メラニン色素」という小さな粒子の量や種類が異なるためです。このメラニン色素こそが、今回のテーマである「色素」です。色素は、髪だけでなく、肌や瞳の色にも影響を与えています。
生まれたばかりの赤ちゃんは、色素が少ないため、髪の色が薄いことが多いです。成長するにつれて、色素細胞が活発に働くようになり、髪の色は濃くなっていく傾向にあります。
一般的に、日本人の髪には、黒褐色の「ユーメラニン」と、黄赤色の「フェオメラニン」の2種類の色素が含まれており、その配合比率によって、黒髪、茶髪、金髪など、様々な髪の色が生まれます。
黒髪はユーメラニンが多く、フェオメラニンが少ない状態です。一方、茶髪は、ユーメラニンとフェオメラニンの量がほぼ同じ、金髪はフェオメラニンが多く、ユーメラニンが少ない状態です。
また、年を重ねると、色素細胞の働きが弱まり、色素の生成量が減少していきます。その結果、髪の色は徐々に白くなっていくのです。