毛母細胞

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白髪の秘密: なぜ白髪は生えるの?

私たちの頭全体を覆っている髪の毛は、実は頭皮の中にある小さな工場のような器官で作られています。この器官は「毛包」と呼ばれ、髪の毛を生み出すための重要な役割を担っています。 毛包の奥深くには、「毛母細胞」と呼ばれる細胞が存在します。毛母細胞は、細胞分裂を繰り返すことで新しい細胞を生み出し続ける、いわば髪の毛の元となる細胞です。この毛母細胞の活発な働きによって、髪の毛は日々成長していくのです。 毛母細胞によって作られた髪の毛は、その後、毛包の中を通って頭皮の外へと伸びていきます。そして、一定の期間が経つと、古い髪の毛は自然と抜け落ち、また新しい髪の毛に生変わります。 このように、私たちが普段何気なく目にしている髪の毛は、頭皮の下で休むことなく活動する毛母細胞の働きによって、日々生まれ変わっているのです。
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髪色の秘密を探る:色素細胞の役割とは?

私たち一人ひとりの髪色が異なるのは、色素細胞の働きによります。色素細胞は、その名の通り色素を生み出す細胞で、正式には色素形成細胞と呼ばれます。動物や植物など、生物が持つ様々な色を形作っているのは、この色素細胞の働きによるものです。私たち人間の場合、肌や髪、瞳の色は、この色素細胞によって作られる色素によって決まります。 髪の色を決定する色素細胞は、毛母細胞と呼ばれる細胞の中に存在しています。毛母細胞は、毛根の奥深くにある、髪を成長させるための細胞です。色素細胞はこの毛母細胞の中で、メラニンと呼ばれる色素を作り出します。メラニンには、ユーメラニンとフェオメラニンの二種類があり、この二つのメラニンの量が、髪色の個性を生み出す大きな要因となっています。 ユーメラニンは黒色や褐色などの暗い色素を、フェオメラニンは黄色や赤色などの明るい色素を持っています。一般的に、ユーメラニンが多く含まれている髪は黒髪や濃い茶髪に、フェオメラニンが多く含まれている髪は金髪や赤毛になります。そして、これらのメラニン色素がどのくらいの割合で含まれているかによって、明るい茶髪や赤みがかった茶髪など、さらに多様な髪色が生まれます。 このように、髪の色は色素細胞が作り出すメラニンの種類と量によって決まります。私たち一人ひとりの髪色が異なるのは、このメラニンの配合が異なるためなのです。